今や生活する上で欠かせないものになったスマホ。国内ではもちろんですが、海外へ旅行に行く際もスマホは必須です。
となると、格安SIMであるイオンモバイルは海外でも使えるか気になりますよね。
結論から言うとイオンモバイルは海外でも利用可能ですが、利用できるのは音声通話とSMSに限られ、データ通信は使えません。
海外でもデータ通信を使いたい場合は楽天モバイルやahamoと組み合わせるのがおすすめです。
本記事ではイオンモバイルを海外で利用する方法について解説します。
イオンモバイルは海外でも使えるが制限あり
イオンモバイルは海外でも利用可能ですが、利用できる機能には制限があります。
ココに注意
- 音声通話・SMS:海外で使える
- データ通信:海外で使えない
音声通話・SMSは海外でも利用可能
イオンモバイルの音声通話とSMSは海外でも利用可能です。
国内で契約したスマホをそのまま使える「国際ローミング」に標準対応しており、別途申し込みは不要です。
国際ローミングを利用できるのは音声プランおよびシェア音声プラン(音声対応SIM)のみです。
データSIMおよびSMS付きデータSIMは海外で利用できません。ただし、au回線のデータ通信SIMは海外SMSのみ対応しています。
海外でのSMS利用は、こちらの記事もあわせてご参照ください!
通話料が高くなりやすい点に注意
海外で音声通話を利用する場合は通話料に注意してください。
国内通話料は20円/30秒ですが、海外での通話料は国によって異なるものの基本的に国内通話料よりも割高です。
主要な国の通話料をまとめてみました。
なお、以下の料金はドコモ回線プランのものです。
滞在国 | 通話料(1分あたり) | |||
滞在国内 | 日本向け | その他の国向け | 着信 | |
アメリカ | 125円 | 140円 | 265円 | 175円 |
カナダ | 125円 | 140円 | 265円 | 175円 |
韓国 | 50円 | 125円 | 265円 | 70円 |
中国 | 75円 | 175円 | 265円 | 145円 |
イギリス | 80円 | 180円 | 280円 | 110円 |
フランス | 80円 | 180円 | 280円 | 110円 |
オーストラリア | 80円 | 180円 | 280円 | 80円 |
南アフリカ | 80円 | 180円 | 280円 | 160円 |
国によってバラバラですが、国内通話(1分あたり40円)と比べると高いことが分かります。
しかも、かけ放題オプションは海外だと使えません。
海外で電話を利用する場合は、通話料が高くなり過ぎないように注意が必要です。
なお、IP電話がかけ放題になる「050かけ放題」は海外でも使えます。
IP電話はデータ通信を利用する電話サービスなので、海外でもWi-Fiやデータ通信が利用できれば利用可能です。
どうしても海外でたくさん電話を掛ける場合は050かけ放題も検討してください。
SMS送信料は1回あたり100円(非課税)
海外でのSMS送信料は1回あたり100円(非課税)です。
これはドコモ回線・au回線どちらでも変わりません。
また、受信料は海外でも無料です。
電話と違い、受信料がかかることはないので安心しましょう。
ドコモ回線は国際ローミングの利用上限が月50,000円
イオンモバイルではドコモ回線のみ、国際ローミングの利用上限が月50,000円と決まっています。
利用上限に達した場合は翌月まで国際ローミングのサービスが利用できません。
au回線は国際ローミングの利用上限がないため制限なく利用可能と一見するとメリットですが、使いすぎると高額な請求が来る可能性があるので注意してください。
データ通信は海外で利用不可
イオンモバイルのデータ通信は海外で利用できないので、海外でデータ通信を利用したい場合は対策を立てる必要があります。
海外でイオンモバイルの電話・SMSを利用する方法
ここからは海外でイオンモバイルの電話・SMSを利用する方法をケースごとに解説します。
- ケース①渡航先から日本
- ケース②滞在国内の相手
- ケース③渡航先から別の国(日本以外)
ケース①渡航先から日本
まずは渡航先の国から日本宛てに電話・SMSを利用する方法です。
日本の一般電話/携帯電話にかける際は電話番号の前に「+81」をつけましょう。
ドコモ回線・au回線のどちらもこの方法でOKです。
日本の一般電話/携帯電話にかける
+ 81 先頭から0を抜いた相手の電話番号
なお、渡航先で同じ国に滞在している同行者の日本の携帯電話へかける場合の手順も全く同じで、通話料も日本宛ての時と同じだけかかります。
SMSは国内にいるときと同様、相手の電話番号宛に送るだけでOKです。
ケース②滞在国内の相手
次は滞在国内の相手宛てに電話・SMSを利用する方法です。
この場合はドコモ回線とau回線で手順が異なります。
電話 | SMS | |
ドコモ回線 | 相手先の電話番号 | + 国番号 相手先の電話番号 |
au回線 | + 国番号 相手の電話番号 | 相手先の電話番号 |
ドコモ回線の場合、電話は相手の電話番号を入力するだけでOKです。
一方、SMSは「+ 国番号 相手の電話番号」と入力します。
au回線は全く逆です。
電話をかける際は国番号の入力が必要ですし、SMSは相手の電話番号だけで送信できます。
ケース③渡航先から別の国(日本以外)
最後は渡航先から別の国(日本以外)へかけるケースです。
電話 | SMS | |
ドコモ回線 | + 国番号 相手の電話番号 | + 国番号 相手先の電話番号 |
au回線 | + 国番号 相手の電話番号 | 相手先の電話番号 |
電話はドコモ回線もau回線も共通です。
国番号を付けた後に相手の電話番号を入力し、発信してください。
ドコモ回線はSMSも同じ方法で送信できます。
au回線でSMSを送信する場合は相手先の電話番号を入力するだけでOKです。
海外で利用するのにおすすめのSIM
イオンモバイルは海外でデータ通信ができませんが、大手キャリアや一部の格安SIMは海外でもデータ通信を利用できます。
中でも特におすすめなのが以下3つです。
海外で利用するのにおすすめのSIM
- 楽天モバイル
- ahamo
- povo2.0
他にも海外で使えるSIMはありますが、よほどの理由がなければ楽天モバイルかahamoのどちらかがおすすめです。
なお、これ以外の海外でデータ通信確認な格安SIMについては下記記事にまとめてるので、ぜひ併せて参考にしてみてください。
楽天モバイル
とにかく安く海外でデータ通信を使いたい人におすすめなのが楽天モバイルです。
楽天モバイルの特徴
- 海外でもデータ通信が使える
- 月2GBまでは追加料なし
- 1GB/550円で追加チャージ可能
- Rakuten Linkアプリ同士なら通話料も無料、国際電話かけ放題もあり
- 世界69の国と地域で使える
楽天モバイルは海外でも月2GBまで追加料金なしでデータ通信が使えます。
月2GB以上使うと速度制限がかかりますが、1GB/550円で追加チャージ可能です。
音声通話ももちろん使え、専用アプリ「Rakuten Link」ユーザー同士なら海外でも通話料が無料です。
さらに、月額980円の国際電話かけ放題を利用すれば海外でも電話がかけ放題になります。
楽天モバイルは月額料金が安いのも魅力です。従量制になっており、月間のデータ通信量が3GB以下なら月額1,078円で使えます。
海外へ行かない時も、データ通信を使わなければ最安1,078円で維持可能です。
もっと詳しく知りたい方はこちら!
ahamo
海外でもデータ通信をたくさん使いたい人にはahamoがおすすめです。
ahamoの特徴
- 国内と海外合算で20GBのデータ通信が使える
- 1GB/550円でデータ追加可能
- 世界82の国と地域で使える
ahamoなら海外でも、国内と合算して月20GBまでデータ通信を利用できます。
追加料金はかかりません。
月額料金は楽天モバイルより高いですが、データ通信をたくさん使うならahamoがおすすめです。
楽天モバイルは対応エリアが世界69の国と地域でしたが、ahamoはそれより多い82の国と地域で利用可能。日本人の渡航先の95%のエリアをカバーしていますよ。
もっと詳しく知りたい方はこちら!
povo2.0
楽天モバイルとahamoは海外での利用に向いているものの、海外旅行だけのために契約するには向いていません。
そこでおすすめなのがpovo2.0です。
povo2.0の特徴
- povo2.0は基本料金が0円
- 国際ローミングは0.5GB~トッピング購入可能(金額は国により異なる)
- アメリカの場合1GB(3日間)780円
- 世界160の国と地域で使える
- 渡航前、渡航後でもデータ購入可能
- 音声通話・SMSも利用可能
- サブ契約としておすすめ
povo2.0なら基本料金が0円なので、海外へ行く時に利用したいデータ通信量を選んでトッピングを購入し、国内では無料で維持をする事ができます。
180日に一度は何かしらのトッピング購入が必要な点だけ注意が必要ですが、料金も安く、ポケットWi-Fiを持ち歩くより便利ですよ。
データ容量を使い切ってしまったら、povoアプリから再度購入すれだけで簡単にまた利用できるようになります。
海外でデータ通信を利用するその他の方法
海外でデータ通信を利用する方法は他にもいくつかあります。
それぞれのメリット・デメリットを簡単にまとめました。
海外でデータ通信を利用する方法 | メリット | デメリット |
ホテルなどの公衆無線LAN |
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海外用レンタルWi-Fi |
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現地SIM |
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プリペイドSIM |
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公衆無線LANは完全無料ですが、デメリットが目立ちます。
ホテルや空港にいるときだけ使うならありですが、公衆無線LANだけで過ごすのは難しいでしょう。
海外用レンタルWi-Fiは月額料金が高くルーターを持ち運ぶ手間がかかりますが、複数のデバイスで同時に接続できるので家族や友達と一緒に使う場合におすすめです。
現地SIMおよびプリペイドSIMは比較的安く、以前はおすすめの方法でしたが、現在はpovoや楽天モバイルなど海外で使い勝手の良いサービスが増えています。
以前のように解約時に高額な違約金が発生することもありませんので、基本的にはpovoや楽天モバイルを契約するのがおすすめです。
まとめ
以上、イオンモバイルを海外で利用する方法について解説しました。
ポイント
- イオンモバイルは電話とSMSに限り海外でも使える
- データ通信は海外で利用不可
- 通話料が高くなりやすいので長電話に注意
- 海外で利用するなら月額料金が安い楽天モバイルがおすすめ
- データ通信をたくさん使うならahamoもおすすめ
- 海外専用のSIMとしてpovo2.0もおすすめ
- 公衆無線LANだけで凌ぐのはおすすめしない
- 大人数で海外へ行くなら海外要レンタルWi-Fiもあり
イオンモバイルは海外でも音声通話とSMSが使えますが、通話料が高い点には注意してください。
一方、データ通信は海外で使えないので、海外でデータ通信が使えるSIMを選びましょう。
おすすめは楽天モバイルやahamo、povo2.0です。
どれも海外でデータ通信を利用でき、料金面でもお得ですよ。